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琥珀色20

ドアに手をかけたまま、止まってしまった。

ドアを開けるのをやめて、その場にとどまった。

滋「あり得ないでしょ。だって、つくしは」

総二郎「他人のそら似にしては、そっくりなんだよ」

あきら「だから、まず情報を集めてからだっていっるだろ」

あきらが珍しく、声を荒げている。

桜子「似てるだけなら問題ないでしょう。何をそんなにこだわってらっしゃるんですか。西門さん」

総二郎「・・・・・・・・・・・・・・。

     似てるだけじゃない気がするんだ。」

桜子「まだ、道明寺さんにはお伝えしないほうがいいと思います」

滋「なんで、言ってもいいじゃない」

桜子「他人のそら似だとしたら、道明寺さん、知らなくても良いことだと思います」

滋「じゃあなおさら・・・・・」

あきら「とりあえず、いう言わないも含めて待ってくれ。1週間以内に分かることを伝えるから」

優紀「すいません。美作さん。私が余計なことを感じたから」

総二郎「いいんんだ、優紀。ただ、感じたことを言っただけだろう」

優紀「また、お会いする約束をしているので、実際にもっと話したら印象は変わるかも知れません。」



こいつら何を言ってるんだ・・・・・・・・・。
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琥珀色19

みんなの応援をもらえると安心したのか、総二郎はめずらしく酔っ払い、松岡と部屋に引っ込んだ。

あきら「安心したんだろう。」

司「あんな顔、初めてだな」

あきら「おまえは、もっといい顔してたよ」

司「………。」

あきら「すまない」

あきらが謝ることじゃない。もう、受け入れるしかない現実なんだから。

司「いいんだ。  なんとかうまくいくといいな。彼女が相手だから俺だけのけものかよ」

茶化すように、俺が最後に知らされたことを愚痴ってみた。

あきら「俺も茶会で見かけただけだ。他人のそら似だとおもってたんだ。

    仲間内で飲んでる時もそんな雰囲気はなかっただろう。

    類も知らないはずだけど。」

類「二人が鈍いんだよ。三条の雰囲気が違ったし、大河原も知ってたんだろう」

三条「男性陣は駄目ですね。二人の雰囲気が違うこと、気づきませんでした?」

滋「うーん。なんとなく優紀ちゃんに聞いて、優紀ちゃん側の気持ちは知ってたよ」

滋まで知ってたのか・・・・。


司「なんだ、じゃあ総二郎が悪いんだ。」

三条「優紀さんが、決心できなかったみたいです。いろいろ考えてしまって」

あきら「じゃあやっぱり総二郎の秘密主義が悪いんだ」

滋「これから、さんざんからかっちゃおう♪」


そういいながら、この日は解散となった。


一週間後、松岡が三条の家に引っ越した。

三条の家に住みながら、行儀見習いとして大河原家にも通う。

また、総二郎の母親と日々稽古にあいさつに同行している。

これで、西門家に受け入れられ、三条と大河原が後援していると示しているようなもの。

大河原によって経済界を、三条に社交界を黙らせることができている。

総二郎も父親と家業に励んでいる。

なんだ、おれやあきらたちの出番はないじゃないか。

まあ、俺たちが動く必要がないのが安心か。


総二郎が忙しくて、二人ですごせないと愚痴っていた。


そんなこともあり、いつものメンバーの集まりも定期的になっていた。

なんだかんだと言って、あつまるのはあきらの家。

西門家でばか騒ぎはまずいか・・・・。


みんなで協力すると誓ってから2カ月。

そろそろ、婚約発表がちかづいているらしい。


あきらの家に集合がかかった。

気兼ねせずに過ごせる時間がありがたい。

珍しく早い時間に仕事が終わった。

いつも遅い時間の合流だから、今日はゆっくりできる。

部屋の前に立ち、ノブをもった。

桜子「まだ、道明寺さんには言わないほうがいいと思います。」

あきら「俺のほうでも情報を集めてみる。それからだ」

琥珀色18

声がした方に振り返った。

そういうことか・・・。

俺には言いにくかったか。

「何も聞いてらっしゃらないんですね」

困った顔をして、女が俺を見つめていた。

司「あんただったのか。」

「はい。後押しをしていただいてありがとうございます。やっと決心できました。」

牧野と同じ、まっすぐに人を見つめてきた。

こいつだから、総二郎は俺に言えなかったのか。

責めるような目線を総二郎に送った。

総二郎がそっと彼女に寄り添って、彼女の肩を抱いて、二人が見つめ合う。

自分にはニ度とできない、切なさがこみ上げてくる。

総二郎「今さらかもしれないが、紹介するよ。松岡優紀さん。おれより、一つ下。

     2日前、やっとプロポーズの返事をもらったとこ。

     親父たちも気づいているから、これからが勝負かな」

優紀「総二郎さん・・・・。」

総二郎「家族は賛成している。そういう意味では優紀は心配しなくていい。

    ただ、外野がうるさいと思う。そういう意味でお前の後押しは嬉しかった。」

ふたりが、幸せそうに見つめ合った。

司「実際に、何をしてほしいんだ」

あきら「そうだよ。はっきり言えよ」

総二郎「一般家庭に育った彼女が困るとすれば、一番に今まで候補に挙がったやつらからの嫌がらせ。

    そういう意味では、強い後見人が欲しかった。

    お前に、後押しするといわれて、もう一度プロポーズをして了解してもらった。

    もちろん、あきらや類、滋や桜子にも世話になると思う。
 
    よろしく頼む」

そう言って、頭を下げた。横に並ぶ優紀も、涙目になりながら頭を下げた。

桜子「水臭いですよ。当たり前じゃないですか、優紀さんですよ」

あきら「頭を上げろよ。頼まれなくても後押しぐらいしてやるよ」

類「総二郎がまじめになった理由だね」

滋「一緒に遊べるね」


二人が顔をあげた。

はじけるような笑顔を見せる二人。

滋「今日はお祝いだね。シャンパン開けよーーー!!」


そう言って、いつものように騒ぎ始めた。


滋と桜子に馴れ初めをからかわれ始めた二人。


付き合いは長いが初めてだった。

あんな総二郎。何をなくしても、傍にいてほしかったんだな。

土星を見ながら、きっとこの恋は守ってやろうと決めた。
   

琥珀色17

「くっく、くっく、・・・・・あはははは…」

突然の大声にみんなが振り返ったとおもいきや、類のやつは大笑いしている。

こいつが笑い始めてつぼに入ったら、ほおっておくしかない。

腹が立つが、総二郎の女を威嚇してもいけないと、ソファーに腰を下ろした。

あきらがワインを手渡してきた。

あきら「まあ、おまえらしいっってことで」

司「何のことだよ」

腹が立つのを我慢して、ワインを飲みほした。

滋がニタニタしながら、見てやがる。

桜子に関しては、笑いをこらえているのがわかる。

暴れだしそうになる気持をこらえて、声に出した。

司「総二郎、早く紹介しろよ」


類が、まだわかんないのといった視線を投げてきやがった。

総二郎にいたっては、何も言わなくて笑ってやがる。


司「帰るぞ」

席を立とうとした時、

女「お久しぶりです」

声のほうに向くと、一人の女が声をかけてきた。

琥珀色16

それからの総二郎の動きは速かった。

3日後には、夜の予定を開けるように連絡がきた。

まだ、西門家が動いていないことを考えると、後押しがいる相手なのだろう。

いつも集まっている店よりもちょっとカジュアルな店に呼び出されるかとおもいきや、呼び出されたのはあきらの家だった。


一番遅く到着したらしく、10時を回っているからか盛り上がった人の声が聞こえる。

これでも、やっとのおもいで調整したスケジュール。

ドアを開けようとしたとき、聞こえてきた

滋「やっと、決めたんだね」

嬉しそうな滋の声。

滋の知り合いか?

桜子「困った時は、頼ってくださいね。頼るの、遠慮しないでくださいね。
   
   控えめなのは知ってますから。なんでも力になりますよ。とくに京都のほうではお手伝いできますよ」

めったに人に懐かない桜子までが協力的だ。

まるで、昔から知ってるような口ぶりだ。


あきら「前に茶会で見かけた時、おかしいと思ったんだよな。見間違いかと思ってたよ。」

女「すいません……。」

総二郎「俺が悪いんだよ。俺が!!」

滋「そうだよ」
桜子「そうですよ」

誰だ……?

ドアノブに手をかけて、ノックもせずにドアを開いた。

みんながいっせいにこっちを向いた。

中に、見たことがない顔はいない。いつものメンバーだろ。

司「お前の女はどこだよ」


琥珀色15

司「そういうお前らはどうなんだよ」

やつあたりをすませて、3人に問いかけた。

喧騒から離れて、テラスに出てきた。

夜風が人混みのいやな熱気を取り払ってくれる。

頭をさすりながら、それぞれが答えていく。
当然、類は無傷でいたが

あきら「おれんとこは、親がああだからなあ・…。30までに自分で決めないと親が連れてくるってさ」

司、総、類 「「「ああ、あの親ならなあ」」」

見事にはもっているのを、苦笑いしたあきらは

あきら「おまえらに、言われたくない」

総「まあ、俺んとこは何人も候補が次々来てる。そろそろ、決めなくちゃなあ」

類「裏方完璧タイプなら、なんとかなるんじゃないの?」

類がなにか言いたげに、総二郎をみつめている。

わけありがいるような感じはあったが、誰もいままで口にしなかった。

司「いざとなれば、後見人になってやるさ」

もう、俺のような思いをしてほしくなくてつい言葉が出てきた。

驚いてみてくる総二郎がうらやましい。

司「いるんだろう。」

総二郎が、押し黙った。

司「覚悟ができたら紹介しろよ」

じっと何かを考えるようにしていた総二郎が、ふっといつもの笑顔を見せた。

総「もう少し、待ってくれ。」

司「分かった。」

あきら「俺も忘れんな」

類「そうだね」


四人でこぶしをぶつけ合った。
言葉はこれ以上必要なかった。

ただ、守りたいと本気で思える人がいる総二郎がうらやましい。

たぶん、あきらも類もあいつのことを思い出している。

あの頃の自分に力があれば、つらい思いをしなくて良かった。
もっと守ってやれたのに・・・・。

一緒に見た土星の方向に向かって、思いをはせた。
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