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琥珀色12


司「お前らは、毎年毎年・・・・仕事のじゃまにきやがって、おれは暇じゃないんだ」


あきら「まあ、いいだろう」

ぶつぶつ言いながらも、なぜおれたちが毎年集まってきていたかを分かってからは仕事を早く切り上げている。

あれから一年、思い出したことで廃人のようになることを恐れていたが、ここ一年の業績はウナギ登りだ。
どうしてかは聞くこともなかったが、牧野に恥じない生き方をと考えているのだろう。

類「おばさん、丸くなったね」

類にいわれるまでもなく、屋敷にいるだけで文句を言っていた人が、今では歓迎ムードだ。
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琥珀色11

頼りかかかって、見える景色を眺めていた。

ここを選んでくれた理由が分かり、行き場のない思いがこみあげてくる。

目を閉じて、一人を実感していた。


「全部、思い出したぞ。ネックレスぐらい持ってろよ」

つぶやくが、返事は帰ってこない。

「……」

こんなときにさえ、恨み事しか出てこない自分に呆れてくる。
耳に嗚咽が聞こえてくる。

あいつがいたら、抱きしめてくれただろうか。



無人島の約束も、何もかも牧野と過ごした時間は俺にとっては宝物だ。


あきらが心配していたのはわかる。それでも一人になりたかった。

記憶が戻ったことを認識できたと同時に、類が西田からもらった書類の意味が分かった。認めたくないが、その後の調査結果も分かっている。西田は、何も言わずに普段の書類に混ぜて俺に渡していた。こんな日が来ると思っていたのだろう。今まで見てきた書類の文字だけが頭に浮かぶ。


生存の可能性は極めて低く、捜索も困難。

紙の上に書かれていた文字を口に出してみる。そのことを裏付けるような手元のネックレス。


謝ったって許しちゃくれないか。
謝ったっておそかったかもな。あいつのことだから、他の誰かと幸せをつかんでいただろうに・・・・・。

目の前の事実を受け入れないと、頭では分かっているが思いがついていけない。






***************************************

つくし「思い出してくれたの?」

司「ああ、」

つくし「私が、もう一度惚れちゃうような男でいてね」

司「お前がいないのに、そんなの意味がないだろう」

つくし「地獄まで追いかけてきてくれるのは、後でいいよ」

司「お前が地獄にいるわけないだろう。」

つくし「・・・・・・・・」

司「俺は・・・・。俺は……。」

つくし「ねえ、幸せになって。お願いだから」

司「お前がしろよ」

つくし「・・・・・。お母さんと仲良くしてね。愛されてるもんあんた。」

司「・・・・・・・・・・・。」

つくし「私も幸せだから。司も幸せになってね」

司「こんな時だけ名前で呼ぶな。そばにいく」

つくし「だめだよ。いい男になったら・・・・・。」

司「いい男になったって・・・・・。」


*********************************

+

琥珀色10

司「眺めがいいな。」

あきら「眺めをこだわったらしい。ここなら見えるしな」

自宅に訪ねてきて、友人からの言葉に頭を抱えて倒れこんだ親友。
心配したが、すぐに意識を取り戻した。
一晩、泊らせてやった。
他の奴らも心配して、一晩明かした。

翌朝、開口一番の要求がこれだ。
事情を話そうにも聞かず、一言要求した後はだんまりを決め込んでいた。

仕事もキャンセルしてきているが車の中でも話さず、こんなことなら他の奴らも連れてくればよかったと後悔していた。

目的地に着いた車が止まり、車から降りるといつものように海風が迎えてくれる

何も言わず、前方に見える目的に向かって二人で歩いた。

目の前に着いて、司が言ったのが眺めがいいことだった。

司「何も言わなくてもいい。全部思い出した。類か頼んだこともその理由も」

 「ネックレスが俺の手元にある理由も」

あ 「そうか。」

司「ここにいるのか。」

あ「ああ。」

司「ひとりにしてくれないか。」

あ「・・・・・・・・。」

司「大丈夫だ。」
何がとは聞けなかった。海を眺めている司の横顔も見れなかった。

あ「また、連絡する」

司「分かった」


本当にひとりにしてもいいか?
でも、一人じゃないとやり切れないだろう。
司の気持ちを考えて、振り返らずにその場から立ち去った。

車に戻ると、もう一台司が帰るための車を離れた場所に待機させておくように運転手に指示を出す。

牧野、司思い出したぞ。

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琥珀色9


違和感を覚えながらも、怒鳴りつけてやる。

司「何してやがる」

総「飲んでるだけだよ。おまえは誘っても来ないだろ。」

空いてるソファーに腰を下ろす。

滋が何か言いたげに見つめている

司「言いたいことがあれば言えよ」

滋に向って、凄んだ。牧野がこの場にいないいらつきをぶつけるように。

滋「今、私は24だけど・・・・・・・・。司は、何歳」

あきら・総「おい、滋」

桜「滋さん・・・・・。

 道明寺さん、どこまで思い出しましたか?」


こいつらの言っていることが分からない・・・・?


ぼんやりと外をみると、東屋が見えた。

あそこに、牧野と閉じ込められたんだよな。

つい最近のことなのに、東屋の色が違う・・・・・。

最近塗りなおした壁の色ではない・・・・・・。

俺たちはいつ閉じ込められた・・・・・?

激しい頭痛と倦怠感が襲ってくる。

こめかみに手を当てていると

類「司、思い出してるよね。

 でも、都合の悪いことも忘れちゃだめだ。牧野は、もういないんだ。」


牧野がいないなんて、嘘だ、嘘だ、嘘だ

激しい痛みとともに18から5年間の記憶の画像が流れてくる。






俺は、俺は、今18じゃない・・・・・・。

そうだ、NYで大学を出て、それで働いていて・・・・・・・。

じゃあ、牧野は・・・・・・・・・?

テーマ : 二次創作 - ジャンル : 小説・文学

琥珀色8

牧野…!!




目覚めた時、嫌な汗をかいていた。

今日は、休日なのもあってか起きると12時を回っていた。

シャワーを浴びながら、あびながら、早く安心させてやりたいと、携帯を手に取る。

携帯の機種が変わっていたが、気にせず覚えている番号にかけた。

「お掛けになった番号は現在使われておりませ…」

しょっちゅう料金未払いで止められたからか…。

類に聞くのは、腹立たしい。
総二郎はダチのことも知っているから、

「俺だ。牧野、知らね。」


総次郎が電話をとってすぐに話したら、しばらく黙ったまま、ブチって切りやがった。

こめかみに青筋ができたことをが分かりながら、腹が立って、もう一度かけたらつながらない!

八つ当たりにあきらにかけてもつながらない!

滋にでも連れまわされていると思って電話した。

滋に電話をかけると、しばらくしてつながった。すると開口一番

滋「司?今、何歳?」

あほらしいが、18と答えた途端、滋まで電話を切った。

後ろで双子らしき声が聞こえてた!

やつらは、きっとあきらの家で集まってやがる。

こうなれば、実力行使だと、あきらの家に向かった


出迎えたのは、これまた年齢がわからない格好をした母親だ。

俺の顔をみて。複雑そうな顔をみせながら、

「司君、いま何歳?」

と、聞いてきた。
美作夫人に失礼なことをするわけにいかず

司「18です」

そう答えると、目を見開いて考え込んでいる。

俺が自分の年齢を言っちゃあ悪いかよ。

「あきらのとこにいってもいいですか?」

「司君………」


何かを言いたそうにしながらも、俺があきらの部屋に行こうとするのを止めなかったので、あきらの部屋に向かった。


ドアノブをノックもせずに開けると、あきら達が一斉にこちらを向いた。



琥珀色7

当然のように西田からの書類を受け取ろうとする類。


西田を睨みつけるように見つめるが顔色も変えやしない。


おかしいだろう。

すぐに差し出されること、前もって準備してあることはどう考えてもおかしいだろう。

いくら西田が使えるとはいえ、言われてもいない書類の準備。

驚きもせずに受け取ろうとする類。

3日前の飛行機事故は、報道されていたが経済界に関係のある人は乗っていなかったはず。


何かおかしいとおもうが、何がとは聞くのも悔しい。

すごく書類が気になり、類に渡そうとしている書類を横取りした。


その瞬間、類の顔が悲しそうに憐れむよう表情をな浮かべていた。


何も言ってこない類を横目に書類に目を通す。

パラパラ書類をめくる。


”機体が未確認のため、自己原因は特定できていない。

 飛行機会社として、事故が多くみられる

 小さな飛行機会社のため、国内ではほとんど報道されていない。

 搭乗者も数名

 飛行機の搭乗者・・・・・・”


類「何か気になることでも?」


奪い取ってしまった書類から顔をあげると類と目があう。

とがめられているようで、それ以上読むのをやめ、書類を投げつけた。

書類に一通り目を通した後、ため息をつき わからないかとつぶやいていた。


司「何が知りたいんだよ」

類「知り合いが乗ってたんだよ」

司「仕事か・・・・」


類「大切な人が乗っていたらしい。搭乗者名簿にもある」

司「大切な人って・・・・」


司「静は乗ってないだろう」

類「・………」


俺の記憶に、類の大切な人は静以外いないはず。

静が乗っていたらもっと報道されているはず。


類「これ、もらっていいかな」

司「やるよ」


類が確認するように西田を見上げた。


西田「どうぞ。また、わかったことがあればお知らせいたしましょうか」


類「うん、お願いする」


西田「承知いたしました」、


類「帰る。邪魔したね」


司「なんだ、それだけかよ」


類「悪かったね。じゃあ、また」


飄々として、帰って行こうとする類。


類の後ろ姿を見つめていると、急に振り返り




類「司、何か言いたいことある?」



司「・・・・・?????。


 何が聞きたいんだよ」


類「なんでもない。じゃあ」


そう言って、帰って行った。




西田が類を見送った後、書類を持って入ってきた。


何か言いたげにも思えるが、書類の厚みに問いただすことをやめて、仕事に向かった。









琥珀色6

司 side


 
「過労だし、ゆっくり寝てろ」

そう言い捨てて、帰った総二郎がいなくなり一人になって考えた。


過労?
刺されただけだろう?

気にはなったが、なぜか聞きたくなかった。

あいつ、

あいつは…?

あいつって誰だ?

薬のせいか、意識を失うように眠っていた。

起き上がって、病室に届けられる書類と格闘する。

入院して場所が変わっただけで仕事をこなしている。

よくじつには会社に出社していた








倒れてから3日後、会社に類がきた。

難しい顔をして、疲労感が漂っている。

最近の花沢は、業績も好調のはず。

まだ、大学4年の類にとくに政略結婚の話も聞こえては来ていない。



アポもきちんと取って、類らしくない行動に違和感を覚えながら、ソファーに向かい合う。


類は、西田のほうに目線を向けていた


西田も雰囲気を察してか、コーヒーを置いて退出した。


司「倒れて見舞いにも来ないなんてな」


類「来てほしかったの?すぐに退院したくせに」


司「・・・・・。あんな病人ばかりのところに入れるかよ」


相変わらずの反応にちょっとホッとした。



類「お願いがあるんだ」


司「珍しいな。」



類「司のとこなら、何かつかめるかなって」


司「きな臭いことなら、あきらんとこだろ」


類「どんなことでもいいから、欲しいんだ」


司「……」


類のまじめな顔を見ていると何も言えなくなった。

そんなにまでして知りたいことってなんだ?


無言でいることを了解と取ったのか、類が続けた


類「3日前に、消息を絶った飛行機の行方」

司「・・・・・・・何のために?」

類「言いたくない」

司「は?」


まじめな顔をして、向かい合うことにばからしくなった。
そういえば、こいつはこうゆうやつだった。

司「調べてもらうくせに、言わないのかよ。」

類「司は知らなくてもいいことだよ」


相変わらず、意味が分かんないが類の願いか。


西田を呼びつけた。


司「3日前に消息を絶った飛行機の行方を調べろ」


西田「花沢様の依頼ですか?」


類「そうだよ」

西田は類と目で会話をして、ため息をついた後、手元の手帳に挟んである封筒を差し出した。


西田「それでしたら、これを」

西田が封筒を類に差し出した。

琥珀色5

目が覚めると、消毒液の匂いの中だった。

どうやら倒れてしまったらしい・・・・。

総二郎がそばにいた。


長い付き合いの中なのに、見たことがないくらいの青ざめた顔色をしていた。


「なんて顔してる、お前のほうが病人みたいだぞ。

そんなしけた顔すんな、俺なら大丈夫だ「」



ハッとした顔をして俺のほうを向いた。

「ちょっと考え事してた。おまえの心配なんかするかよ。

 何か思い出したりしてないか」


何を思い出してほしいのだろうか。

気にはなったが、なぜか聞きたくなかった。


しばらく沈黙が続いた後

「みんなにも大丈夫だと伝えておく。」

そう言って帰って行った。


テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

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